4月19日は穀雨です。田畑の準備が整い、やさしい雨が降る時期とされます。
今の季節の花といえば牡丹(ぼたん)です。ぼうたんとも読みます。古来は深見草・名取草と呼ばれていました。こうした名前で歌など文学作品に登場することがあります。芍薬と似ていますが、木性のものを牡丹、草性のものを芍薬といっているようです。英語ではどちらもpeonyで区別しません。
牡丹は中国の国花といってよい花です。え、中国の国花は梅じゃないの? と疑問の方もおられると思いますが、中国の国花は決まっておらず、牡丹と梅、両方とも国花にしようという意見もあるそうです。中国では、清国までは国の花は牡丹という認識でしたが、中華民国になって国花は梅と決められました。中華人民共和国になってから国花は決めない(決められない)ままだったようです。最新の世論調査では中国の花といえば牡丹と答える人が多く、そのような認識になっていきそうです。どの花が国花にふさわしいかの感覚は、その時代の国情を反映している……というのは考えすぎでしょうか。
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