芒種

石庭 雑記(二十四節気など)

6月5日は芒種です。芒(のぎ)すなわち穂先にとげのようなものをもっている穀物の種蒔きをする時期という意味です。具体的には稲や麦などを指しています。現在種蒔きはもっと早い時期に行うので指標としての意味はなくなっています。

この時期は米作りのもっと先の行程である田植えの時期とだいたい一致します。田植えは種からある程度育った状態すなわち苗を田んぼに植えていく作業です。六月は全国で御田植神事があり、田の神に豊作を祈ります。大阪住吉大社の御田植神事、三重志摩は伊雑宮(いざわのみや)の「磯部の御神田」が有名です。
ただしですが、現代農業の田植えはこれまた早くなっており、五月には田植えを完了させる農家が多いようです。

また6月6日は芸事の稽古を始めるのに良い日とされます。子供が六歳のこの日に稽古を始めると上達するという縁起担ぎがありました。指折り数えると六は小指が立つので「子が立つ」というわけです。
世阿弥の『風姿花伝』にも芸の稽古を始めるのは数え七歳(満六歳)がよいとあります。
六歳でなくても、縁起を担いでこの日に何か始めてみてもいいかもしれませんね。

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